まだ暑い日が続きますが、夏も終盤に入り秋の気候に突入していこうとしているこの頃…
こんな話を今するのはまだ季節外れっぽく感じますが、そろそろ秋・冬のウェアも気になるところ、各メーカーも秋物を発表している時期ですしね。
さてさて突然ですが、僕はソフトシェルが大好きです。
機能的で着心地も良く、なによりかっこいいので撮影もより楽しく行えます。
今回はアウターレイヤーというカテゴリーの中で、ハードシェルよりソフトシェルをオススメする理由を記事にします、各メーカーも新製品出してきてますしね。
♦レイヤリングについて
ソフトシェルを話す前に、まずウェアのレイヤリングについてお話します。

via:mont-bell
服は何でもかんでも着れば良いものではありません。
それぞれ役割を持ったウェアがあるんですが、それを上手く組み合わせていく事でより効果的にウェアの力を発揮できるわけです。
アウターレイヤー
風・雨・雪など外からの攻撃を防ぐ為のものです、外から入ってこないという事は内部に溜め込んだ暖かい空気を逃がさない様にもなってます。
なので多くのものは裏起毛の様なものはないので、これだけでは正直暖かく無いです、もちろん風から守られるので着ないよりかは良いですが暖かい空気を作る構造にはなってません。
あくまで外からの攻撃を防ぐものと思っていただければと思います。
カッパやハードシェル・ソフトシェルはこのカテゴリーになります。
ミドルレイヤー
フリーズや化繊インサレーション・ダウンの様に暖かい空気を作るウェアです。
ここで暖かい空気を作れば外が寒かろうが全然ヘッチャラですし、暑ければミドルレイヤーやアウターレイヤーのベンチレーションで調節してやれば良い訳です。
ただ通気性も良い為、アウターレイヤー無しだと風が吹いた時に暖かい空気は持っていかれます。
インナーレイヤー
一番内側に着る肌着になります。
ここでは汗などを素早く吸収・速乾できるものがベストです。
吸収・速乾によりサラサラの着心地を維持できたり、汗冷えなども防ぐことができます。
また雑菌の繁殖も防げるので臭いを防ぐこともできます。
お勧めはポリエステルやメリノウールの生地です。
メリノウールだと暖かいですしこれから先の時期は超お勧めですよ。
このように各カテゴリーにはそれぞれの役割があるわけです。
レイヤリングについては何となくお判りいただけましたか?
次は本題のハードシェルとソフトシェルに関して説明します。
♦ハードシェルとは
そもそもハードシェルとは登山される人の為に作られたアウターレイヤーです。
効果としては以下のメリットがあります。
上のレイヤリングと似た話にもなりますが気にしないでください。
防水・防風効果
なんと言ってもこれに尽きます。
雨が降っても風が吹いても完全ガードしてくれます、ハードシェルの最大のメリットと考えても良い場所でしょう。
外気からの攻撃を防ぐだけでなく、内部で溜め込んだ暖気を外に逃しにくくします。
インナーレイヤーやミドルレイヤーで暖かい空気を作っても風で飛ばされては意味がありませんからね。
寒い中での風や雨は一気に体感温度を下げますので、着る着ない関係なく山の上では欠かせないウェアになります。
頑丈な作り
ハードシェルは頑丈な生地・作りになってる為、ちょっとやそっとでは痛みません。
もともと厳しい環境下で使用するので破れたり切れたりしにくい頑丈な生地を使用してます。
だからといって無理なことしちゃダメですよ。
また生地がザラザラしており、雪の上でも滑りにくい仕様になってます。
カッパで代用できるといいましたが、カッパはそこまで頑丈ではありませんしツルツルしてます。
ここはハードシェルの特権です。
♦Gore-Tex
全部が全部ではないでしょうが、ハードシェルはGore-Tex仕様のものが大多数を占めてます。
このおかげで、雨を防ぎながらも内部のムレはある程度放出できるスンポーになってます。
Gore-Texはとても重宝する機能なので僕は積極的に取り入れてます。
Gore-Tex大好きです。
このようにもともと登山向けのウェアなんでとても高機能ですね。
ちなみにハードシェルは結構高価な為、Gore-Tex搭載のカッパを代用する人も多いです。
僕もそっち側の人間です、頑丈さは劣りますが、完全防水・防風ですしGore-Texなので似たような効果が発揮されます。(カッパも一種ハードシェルの部類になりますからね)
♦ソフトシェルとは
ソフトシェルは、ハードシェルとフリースなどのミドルレイヤーの良いとこどりをしたような不思議なウェアです。
写真でいうと一番外側に着てる赤色のウェアです。
アウターレイヤーとしても使えますし、場合によってはミドルレイヤーとしても使える万能さん。
ウインドブレーカータイプ・化繊インサレーションタイプ・ジャージタイプとありますが、今回はもっともおススメするジャージタイプを取り上げます。
防風と撥水性
ソフトシェルはハードシェルと同じアウターレイヤーの部類なので、しっかり風は防いでくれます。
またハードシェル程の効力は無いものの撥水性が高い為、ちょっとした雨なんかはキッチリと弾いてくれる優れものさん。
ストレッチ性と着心地
ハードシェルは正直着心地が良いものではありません。
ゴワゴワするしガサガサするし…言ってしまえば高機能なカッパですから。
それに対してソフトシェルは、いわば高機能ジャージ。
着心地もとても良いですしストレッチ性もある為、体の動かしやすさも断然こちらの方が良いわけです。
1着とは言わず何着も欲しくなります。
使用方法が豊富
時にはアウターレイヤー、時にはミドルレイヤーとして使用できる為、1つあれば様々な用途で活躍してくれます。
僕は基本アウターレイヤーとして使用します。
雨が強くなればカッパ着ますが、そもそもそんな大雨の日を狙って撮影することがほぼない為、アウターレイヤーとして使用することが圧倒的に多いです。
♦この2種類、簡単にまとめるとこう言える
正直、ソフトシェルだのハードシェルだのカッコいい名前付いてますが、要はあれです…
高機能ジャージと高機能カッパです。
偉い人ごめんなさい、開発者の人ごめんなさい、メーカーさんごめんなさい。
でも断言します、高機能なジャージとカッパなんです。
だってどちらも一文にまとめると
防風・撥水性に長けた(高機能)、ストレッチ性と着心地の良いウェア(ジャージ)
防風・防水に長けた(高機能)、完全防御のウェア(カッパ)
以上です、裁判官!!
♦貴方の撮影環境でお勧めは違う

さてさて…裁判官にコッテリ絞られたのは置いといて…
まぁ普通考えたら完全防御のハードシェル選ぶと思うんですよ。
着心地や金額除けば間違いないといえば間違いないですから。
しかしです…まずこれを読んでる貴方の撮影スタイル・環境がどうなのかをしっかり考えてみてほしいんです。
それにタイトルで書いてる通り、僕が個人的にお勧めしてるのはソフトシェルなんでちゃんと理由も説明したい訳です。
下の例はそれぞれこうゆう環境ならこれがお勧めかもっと纏めたモノです。
登山を前提とした撮影→ハードシェル

間違いなくハードシェルの方が良いです。
ハードシェルって安いものでも3万近く高いものでは10万くらいします。
それでも選ぶ理由はやはり命に関わるから。
山は下界と違って常に危険と隣り合わせで、命を落とすことだって十分あります。
また、生地の材質がザラザラしてるものが多いのも雪の上での滑り止めになるんです。
要は値段が高くても命を守る為、ハードシェルをお勧めします。実はハードシェルって本来そうゆう役割だったりするんです。
なのでこうゆう方は、絶対ハードシェル選びましょう!!高いけど仕方がない!!身を守る為です。
結構な量の雨や雪に見舞われる撮影→カッパ

こうゆう人はカッパがベストです、予算が許すならGore-Tex搭載のカッパが良いですね。
正直、雨や雪くらいならカッパで十分です、ハードシェルはあまりにもオーバースペックでコスパも悪すぎます。
カッパなら雨も雪も風も完全に防いでくれますし、Gore-Tex搭載なら内部のムレも低減してくれます。(とは言っても搭載してないものに比べてです)
実は登山想定でない撮影は、ほぼほぼハードシェルはお勧めできないんですよね。
ハードシェルとカッパの違いの差を実感できる場所が、下界にはホボありませんので。
僕は結構危険な場所での撮影も多々ありますが、まぁ問題ありません。カッパあれば十分です。そりゃ、クマのラリアットや鉄拳・足踏み外して崖に真っ逆さまも防げるならハードシェル選びますけどね。
その他→ソフトシェル

もうおおよその撮影はソフトシェルをお勧めします。それこそ小雨や小雪程度ならヘッチャラですし、風吹いたってヘッチャラです。
丈夫なジャージみたいな生地なので、Gore-Texのカッパ以上にムレないですしストレッチも効いてるので肘や膝の様な屈折部がツッパたりもしませんので移動中変な違和感も感じません。
あと何度もいうように高機能ジャージです。
着心地は明らかに良いです。
実はソフトシェル買ってからGore-Texのカッパの使用率が格段に減りました、だって着心地良いんだもん。
勿論撮影環境によっては着ますが、第一前提はソフトシェルです。
街着にも適している

ソフトシェルのもう一つの良さは撮影時以外にも街着にも適してるところです。
見た目がオシャレなのも多いですし、高機能ジャージとは言ってますがデザインは全然ジャージっぽくないです。ガンガン着ることができるほどオシャレです。
僕はMAMMUTアルティメイトフーディーを愛用してますが撮影時も街着でも大活躍、できれば今年のモデルも何着か買う予定です。
たまに街でハードシェルとか着てる人見ますがあれやめた方がいいです、もうどっからどう見てもカッパにしか見えません。
♦何だかんだでカッパも重要
ここまでソフトシェル推しといて今頃カッパの話もしますが、カッパは一着くらいは持ってた方が良いです、もしもの為のお呪いとしてバッグに忍ばせておきましょう。
ただ、無理にGore-Texだの登山メーカーだのに拘らなくても良いと思います。
僕は登山メーカー好きですし、勢いでmont-bellストームクルーザー買っちゃいましたけど、結構高いですし基本上下別売りです、雨を凌ぐくらいならワークマンの撥水性が高いカッパの方が超コスパ良いです。
その浮いたお金をソフトシェルに回しても良いですしね。
♦お勧めソフトシェル
最後に個人的おすすめソフトシェルを紹介します。
フーディーばかりなのは個人的にフード好きなのとアウターレイヤーとして使用すること前提なのでご了承ください。
MAMMUT アルティメイトフーディー

まずは僕も所有してるMAMMUTアルティメイトフーディーです。
結構作りが細めでシュッとした見た目になります。
ストレッチ性も抜群で着心地・デザイン共に良いので超おススメです。
GORE-WINDSTOPPERという生地のおかげで、中のムレはしっかり外に出し風も通さない様になってる為、強風吹こうが何のそのです。
patagonia アズハイブリッドフーディー

僕も一着は持っておきたいpatagonia。
高機能かつカッコいいデザインに惚れ惚れします。
こちらもポーラテック・ウインドブロックという生地が採用されてるので、風を一切通しません。
個人的にも欲しい…欲しい…欲しいいいいいw
mont-bell ノマドパーカー

僕がもっともお世話になってるmont-bellからはノマドパーカー。
こちらは防風性と通気性をバランス良くしたウェアです。
上の二つもムレ放出をしっかりするので少し見劣りしてしまいますが、何といってもコスパがよろしいことでmont-bellはどのカテゴリーも高機能かつコスパが良いのでお勧めです。
2着目などの候補になりそう。
♦まとめ
長々と書いてしまいましたがいかがでしょうか。
僕もソフトシェルを買うまでは「ソフトシェルなんて不要だろ」って思ってたんですが、こうやって色んな環境・ウェアを使用することでソフトシェルの偉大さに気が付きました、普段着も兼用できるので結果コスパも良いんですよね。
貴方も一度ソフトシェル検討してみてください。
きっと気に入るかと思います。